セクハラ被害にあい続けていました。

私は千葉県在住のマイコと申します。かつて勤務していた証券会社で上司にセクハラをされたことがあります。「セクハラ対策」という言葉は今では一般化してきていますが、まだセクハラの被害はたくさんあると思います。セクハラにあうというのは本当に心が傷つけられます。そんな私の体験談を少しだけ話したいと思います。

私は、当時28歳でしたが、結婚を機に引っ越しをして、今まで働いていた会社が通勤できる距離ではなくなってしまった為、退職し、家から通える比較的近い場所で新しく事務系の仕事を始めました。

その会社は、全体の6割ぐらいが女性という職場でしたが、部長など、役職クラスの人たちは男性が多かったです。
そして、私が入社して同僚の女性の先輩と意気投合し、すぐに仲良くなりました。

しかし、その係長から「旦那さんとはどんなセックスしてるの?」「今日の下着すけてるね」とかセクハラメールが届くようになりました。
私は、「仕事と全く関係ない」と判断し、こういったメールには返事はしていませんでした。
すると係長から「上司からのメールにはちゃんと返信しなくてはいけないよ」と怒られました。

「仕事と関係ないと思ったので後回しにしました」と答えましたが、「どんなメールであれ、すぐに返すのが礼儀だし、仕事の1つだ!」と言われました。

その後も係長のセクハラメールはどんどんき続けました。「性感帯はどこなの?」「週何回セックスするの?」「僕にもしてほしいな」など気持ち悪い内容ばかりでした。
同僚の先輩に相談すると、係長はほとんどの女性社員にそういったセクハラメールを送りつけていると教えてくれました。
係長を怒らせてしまうと厄介なので、みんな適当に、今日は黒の下着ですとか返してると教えてくれました。先輩が始めに教えてくれたように、私は係長のセクハラを軽く受け流していました。
係長のセクハラをいちいち気にしていたら、この会社ではやっていけないと思いました。

しかし、係長のセクハラは次第に酷くなっていきました。メールだけではなく、すれ違いざまに私のお尻や太ももを触るようになっていきました。「あ、ごめんごめん。ワザとじゃないから」と何も悪びれることなく言われました。「身体を触られる」ということに対してストレスが酷くなり、仕事にも集中ができなくなっていきました。セクハラメールが来続け、身体を触られ続けました。そして、精神的にどんどん参って行きました。
その結果私は耐えられなくなり、半年で退職しました。しかし、退職願を係長の直属の上司である課長に直接出し、自分がされて来た数々の行為をしっかり報告しました。後から聞いた話ですが係長の元に役員から調査が入り、係長も減給処分になったと聞き、少しだけ気持ちがスッキリしました。労務の法律を無視したひどい企業でした。
その後は少し休み、転職活動をしました。転職サイトに登録し、担当になってくれたスタッフさんに「セクハラが原因で退職した」ということを勇気を出して伝えました。また、それが原因で精神的に病んでしまったことも話しました。私のやってみたい仕事と職種、そして希望の給与や今まで経験したり感じたりじて来たことから譲れないことをはっきりと伝えました。結構わがままを言ってしまったにもかかわらず転職サイトのスタッフさんは理解してくれ、仕事を紹介してくれました。書類選考の際の添削や面接で気をつけることなど事細かく相談に乗ってくれたこともあり、2社目で採用をもらうことができました。
小さいけれど、雰囲気がものすごく良い保険会社で会計の仕事をしています。同僚や先輩、上司にも恵まれ、何でも相談ができる環境の中安心して仕事ができています。「仕事に行きたくない」と思わない環境というのがいかに幸せかを感じています。本当に転職してよかったです。
仕事をする上で1番大事なのは福利厚生でも給与でもなく、自分自身の心です。いくら保証制度が安定してても自分の心が安定していなければ自分が壊れてしまいます。今仕事に関して悩んでいる人、転職を迷っている人には「自分自身が安心して仕事を続けていけるか」ということを意識してみてもらいたいと思います。